過ぎし日のマイアミを映し出した美しき写真

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過ぎし日のマイアミを映し出した美しき写真

写真家ジル・フリードマンが思いを馳せる、かつてのマイアミビーチ。彼女はなぜ、この時代の、この場所に惹かれたのか?その答えはここで紹介する美しい写真が全てを物語っている。

警察官、消防士、サーカス団員を記録した作品で有名な77歳のストリート・フォトグラファー、ジル・フリードマン(Jill Freedman)は2016年12月に開催されたアートバーセル・マイアミ(Art Basel Miami)に出展した。ここで紹介するのは、彼女がマイアミで過ごした写真と、思い出の一部、VICEが彼女と『VICE US PHOTO ISSUE 2016』のために撮影した動画のいくつかです。

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プールに浮かぶ男性。1992〜1995年頃。

「10年間、マイアミで暮らしていました。ビーチで読書をしていたんです。ちょっと私を取り巻く環境から逃げたかった時期でした。毎日、パラソルの下で仰向けに寝っ転がって、読書をしながら過ごしました。もちろん、憂鬱なときもあったけど、基本的には素晴らしい日々でした。仕事を辞め、大麻を吸い、社会からドロップアウトするためにマイアミに逃げたんです。大麻の売人で、ビーチチェアを貸し出していた男は、猫のお守りまでしてくれました。まさに、完璧すぎる日々。私は人生を休んだんです。一人になれる場所が浴室しかなかった10歳の頃から、読書するために闘い続けてきました。マイアミでの生活では、2ブロック離れたところに、欲しい本が全部ある図書館があって、それに、プールもあって、さわやかな風がそよいでいました。夜、明かりを消せと誰にもいわれませんでしたから、いつまでも本を読んでいられたんです」

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サウスビーチの若いホームレス男性。1995年

シーワールド・オーランドで北から現れたシャチ。1975年頃

マイアミハイスクールのチアリーダーたち。1982年頃

マイアミビーチで無心に踊る裸の男。1990年

彼女がアートバーゼルに出展した場所は以下の通り。 リチャード・カルバー(Richard Kalvar)、アレックス・ウェブ(Alex Webb)、レベッカ・ノリス‐ウェブ(Rebecca Norris)、マーティン・パー(Martin Parr)のような、ストリート・フォトグラファーの巨匠も参加していた、このイベントのメインである、ヒストリーマイアミ美術館が主催するマイアミ・ストリート・フォトグラフィー・フェスティバルのブース。最終日には ロウラ・イスラエル(Laura Israel)が監督した『Don’t Blink – Robert Frank (瞬きをしないで-ロバート・フランク)』、写真家であるロバート・フランクの肖像を描く映画でクライマックスを迎えた。