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Photo via Flickr user Jon Åslund

数年前から米国の数州では、嗜好品としてのマリファナを合法化しているが、これに対しビール業界は、売上に影響が出るのでは、と懸念していた。当然であろう。

アルコールのように攻撃的にならないし、二日酔もない。なおかつリラックスできるドラッグが合法的になったら、ビールを買う理由はどこにある? マリファナショップで15ドル支払うだけでいいのだ。

人々は、ストレスを抱えてあくせく働く毎日を忘れたい。安価で楽しいひとときを過ごしたい。マリファナはそれをより低リスクで提供してくれるかもしれない。飲酒運転の心配なし。二日酔いの心配なし。簡単に予想できるだろう。マリファナ摂取量が増えれば、ビール消費量は減るんじゃないか?

不正解。マリファナの合法化に絡み、マーケットの動きを注視している投資会社のひとつ、〈バーンスタイン(Bernstein)〉が、「合法マリファナは、ビールの売上に大きく影響しない」と示唆するレポートを公表した。むしろ「ビール業界をバックアップしている可能性がある」と。

〈週末における消費者の楽しみ:ビールとマリファナの関係を再考〉と題されたこのレポートによると、マリファナが合法化された当初こそビールの売上は減少したかのようにみえたが、依然としてビールとマリファナという古典的な組み合わせは相性の良いペアである、との結果が出た。

「(マリファナが解禁された州における)マリファナ合法化前3年間のひとりあたりのビール消費量は、全国平均よりも早い段階で1%減少していた。しかし、合法化後の消費動向は、全国平均とほとんど変わらない」

これは何を意味しているのか? バーンスタイン・レポートは、広範なマーケット動向とデータを調査した10人の分析家によって作成されているが、それによると、原則的にビールのセールスは合法マリファナの消費と呼応して成長している、と記されている。

「マリファナの合法化が、ビールの消費動向にも良い影響を与えていると私たちの分析から伺えるでしょう」。レポートを作成した分析家はさらに続ける。「マリファナとビールとは、置き換えるよりも、共に引き立て合う場合が多い」。

さらに同レポートは、この状況で最も儲かるのはクラフトビールの醸造所だ、と分析している。ダブルIPAのうんちくを語るビールおたくは、マリファナの種類についても、同様にそのおたくぶりを発揮すると予想されるからだ。

「多くの業界ウォッチャーも、クラフトビール文化とマリファナ文化の類似点を指摘し、合法マリファナはクラフトビールの売上増大を助長する、と考えています。クラフトビールのシェア率が高い州は自由主義の度合いが高く、医療用、嗜好用マリファナが合法である場合が多い」。同レポートでは、コロラド、ワシントン、オレゴンなどの数州に言及している。

さらにバーンスタイン・レポートは、ストーナー(Stoner:マリファナ常習者)のステレオタイプについて触れながら、外食産業にも目を向け、こう締めている。「ビール消費量への影響について最終結論はまだ出されていないが、そのほか連鎖して恩恵を受けるのは、タコスやブリトーの〈チポトレ〉、ドリトス、チートスの〈フリトレー〉、さらに〈ドミノ・ピザ〉、〈ピザ・ハット〉、〈タコ・ベル〉などであろう」。そう、ストーナーのお気に入りはジャンクフードだ。

これがバーンスタインによる経済レポートのハッピーエンド。ごもっとも。