レミー(モーターヘッド)へ捧げるイラストレーションズ
Illustration by Jay Howell

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レミー(モーターヘッド)へ捧げるイラストレーションズ

レミーの功績を称えるため、彼に捧げるイラストをプロアマ問わず募集した。届いた100点の中から選りすぐりの作品を紹介する。コメントを寄せてくれた人もいたし、人形を作ってくれた人もいた。

レミーの誕生日だったクリスマス・イヴからまだ数日しか経っていない。「えっ、レミーって70歳になったのか!マジかよ!」なんて驚いた。そして、彼が亡くなったのはその4日後だった。レミーがロック界に登場したのは60年代初め、それからずっと現役で活動していた。死ぬまで飲んだくれだった。彼はロックンローラーの精神を体現し、社会から除け者にされ、自滅的な暮らしを続けながらも前に進み続けた。その姿は、現代に生きる断食芸人のようだった。こんな人間が他にいただろうか? キース・リチャーズも負けてはいないが、ローリング・ストーンズは早くから成功し、表舞台の華やかな生活を味わっていた。そして現在のシーンでも懐古趣味が流行り、ロックンロール・ライフを気取るだけのモノマネガキバンドが増え続けている。すべてレミーとは無縁の世界だ。 もちろんレミーの死は悲しい。しかし、彼はこの50年間を、ずっと自分の好きなことだけに捧げて生きてきた。そう考えれば十分だったのではないか。もちろんレミーが歌う姿はもう観られないし、彼の不在を他のヤツで埋めることができないのは、辛い事実なのだが。 レミーの功績を称えるため、彼に捧げるイラストをプロアマ問わず募集した。届いた100点の中から選りすぐりの作品と、私が描いたものも紹介させて頂きたい。コメントを寄せてくれた人もいたし、人形を作ってくれた人もいた。

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by Andrew Black
映画『ハードロック・ハイジャック』(1994年)の大好きな台詞だ。
「レミーと神が喧嘩した。勝ったのはどっち?」
「レミー?」「ブー!」
「じゃ、神?」「ブブー!両方ともハズレ。答えは、レミーが神だってこと」

byBenjamin Marra
レミーは真のロックンローラーだった。今の時代には希少な存在だった。彼は自分の肉体とロックンロールの精神を万力で固定していた。そんな男だった。みんながレミーのようになれたら、もっと幸せな世界だったろうに。でもレミーは逝ってしまった。ロックンロールと共に。

byJudi Rosen
サイケデリック・ロックは昔から大好きだったから、 HAWKWINDやMOTÖRHEADも当たり前のように聴いていた。メンバーのステイシア・ブレイク(Stacia Blake)なんてストリッパーなんだから。HAWKWINDの演奏の横で踊るなんて本当にイカれてたよ!

byGarrett Morlan
兄貴の部屋で「エース・オブ・スペーズ」を聴いたのが初めてだった。「両親に見つかりませんように」と怯えながら聴いていたね。圧倒的な迫力、そして複雑な展開とシンプルさが相俟ったモーターヘッドのサウンドと、煙草とウィスキーで焼けたレミーのヴォーカル。 ブラック・サバスやメタリカのアルバムよりも本当に新鮮だった。レミーのベースにも影響を受けた。今でもまったく色褪せていない!

byNicholas Gazin
これはモーターヘッド結成当時の記事を真似して描いたものだ。本当に懐かしい。

bySean Äaberg
レミーには随分世話になった。どう生きていくべきかを考えていたとき、ロックンロールこそが情熱を注ぎ、生涯をかけて追求する価値があるものだと教えてくれたから。彼は、メタルやパンクのファンも夢中にさせて、どんなメタルヘッズやパンクスよりもサマになっていたんだ。

byBrian Butler
海に出てすでに3日。バミューダトライアングルの辺りでモーターヘッドは、海の神ポセイドンも味方につけ、2000人の日焼けしたメタルヘッズを熱狂させていた。モーターヘッド主催のどんちゃん騒ぎクルーズ「モーターボート」で、スケッチ係として雇われていた僕は、仮装大会やら、飛び込みコンテストやら、海藻で作った魔法陣やら、山積みになった酒瓶やら、朝5時の “ケーキファイト” やら、そしてスレイヤー、アンスラックス、スイサイダル・テンデンシーズ、ザ・シュラインなどのライヴなど、スケッチのネタには事欠かなかった。こんなクルーズは、レミー率いる モーターヘッドじゃないと実現できなかっただろう。本当に素晴らしい時間をありがとう。

byDave Berns
70年間、自分の好き放題やってきたこの男こそ、人生の勝者だ。死んじまったが、レミーは俺たちに音楽を残して逝ってくれた。

byArlo Ramirez
僕は大ファンではなかったけれど、レミーがシーンに与えた影響には感謝している。実際にレミーと会ったり、ライブを観に行った友達から話は聞いていたんだ。本当に特別な人間だってことを。まるでマンガのキャラクターみたいだ。ああ、彼を描くのはいつでも楽しい!むしろ、ここまで長生きしたことの方が驚きだった。レミーと神さまの喧嘩が見られなくて残念だよ。

byScott Wygmans
ずっとずっと モーターヘッドが大好きだった。歌詞や音楽に宿る不屈の精神は永遠に生き続ける。今頃、愛車のハーレーに乗ってヴァルハラの上空を爆走しているだろう。安らかに眠ってくれ。

byOliver Barrett
“リッパー” って聞くとレミーのことが頭に浮かぶ。俺は「エース・オブ・スペーズ」のリフで発狂するようなコアなファンではなかったけど、数年前にアイアン・メイデンを観に行ったとき、オープニングアクトで登場したのがモーターヘッドだった。彼らのライヴを生で観て、レミーに目が釘付けになった。彼のベースの音色には中毒性があったんだ。自分がずっと追い求めていたプレイだった。彼の悲報にそれほど驚きはしなかったけど、レミーは地球上の誰よりも長生きするんじゃないかって思っていた。