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リアルなUKクラブシーンを追う「BIG NIGHT OUT」シリーズの第1弾。このシリーズでは、ジャーナリストのクライヴ・マーティン(Clive Martin)が、自らの足で英国内のクラブシーンの「今」を体感し、「どんなやり方で、どんな目的を持って、彼らがパーティーを楽しんでいるのか」を届けていく。

Gabberに引き寄せられる人々とは?

「ジャンキー、アル中、上半身裸のマッチョ男、着飾った派手な女、ヘヴィメタ好きっぽい男、ブッ飛んでいる間にお尻にエクスタシーというタトゥーを入れた男・・・」これらは映画の登場人物の紹介ではない。この映像の中で登場するGabberという音楽に引き寄せられて集まってきた人々の描写だ。

Gabberはハードコアテクノに分類される音楽ジャンルで、起源はオランダ・ロッテルダムで発祥したロッテルダムテクノ。200を超す高速BPM、そこにアクションムービーのサンプル音源などが加わり、観客は色気を徹底的に排除したダンスで、舌を出し、拳を突き上げ、カンフーのような動きで過激に踊る。

先ほど羅列したような過激な人が集まっているとなると、もはや事件しか起こらないのでは?と思ってしまうかもしれないが、そんなことはない。彼らの目的はあくまで「流れてくるGabberに没頭する」こと。その日にあった全てを忘れ、高速のビートに合わせて身体を揺らす、ただそれだけ。見た目も音楽も一見恐ろしいが、このグラスゴーのクラブでは、喧嘩や事件などの揉めごとは他のイベントに比べても少ないとのこと。それは彼らがあくまでGabberを楽しみ、Gabberを愛する仲間と同じ時間・空間を共有しながらひたすら踊り続けることだけを目的にしているという証拠だ。では最後にジャーナリスト、クライヴのGabberに対する感想を紹介しておく。

「ポール・オークンフォールド(Paul Oakenfold)を野外フェスで聴くのが天国なら、Gabberは地獄を描いたダークな中世のフレスコ画。そこが最大の魅力なんだ。」
果たしてそこが地獄か天国なのかはあなた自身の五感で判断して欲しい。

映像の中で登場するアンガーフィス(AngerFist)とはハードコア・ガバを代表するDJ。オランダを拠点としながらプロデュース業も行う。昨年にはスクリレックスのリミックスも手がけた。

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Translated & Edited by Shotaro Tsuda