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UNDER THE INFLUENCE ③ :クラウトロック

これまでの偉大な音楽は、私たちの文化と生活を大きく支えてきた。そしてそれらは、現在のシーン、そして現在の社会に、どのような影響を与えてきたのか。ドキュメント・シリーズ「UNDER THE INFLUENCE」第三回はクラウトロック。

これまでの偉大な音楽は、私たちの文化と生活を大きく支えてきた。そしてそれらは、現在のシーン、そして現在の社会に、どのような影響を与えてきたのか。ドキュメント・シリーズ「UNDER THE INFLUENCE」。ナレーターはティム・アームストロング(RANCID)。

1945年、第二次世界大戦に敗北したドイツは、その後のポツダム会談によって、アメリカ、ソ連、イギリス、フランスによる分割統治と非武装化・非ナチ化政策を受けることになった。しかしその直後に時代は冷戦へと突入。1949年にドイツは東と西に別れ、二つの共和国(ドイツ連邦共和国…西ドイツ、ドイツ民主共和国…東ドイツ)が生まれる。そしてアメリカ・イギリス・フランスによる西側統治諸州であった西ドイツは、アメリカからの文化や生活風習に染まっていった。

しかし60年代に入ると、ベトナム戦争をきっかけに、西ドイツの若者の間に共通の意識が芽生え始める。「もう戦争はたくさん。ナチスの過去を消したい。新しいドイツを生み出したい」そして音楽の世界でも「新しい音」が生まれ、大戦後の西ドイツを覆っていた保守的な空気を消すことに一役買った。1968年クラウトロックの誕生。「クラウト」とは、ドイツにおける「キャベツの漬物」のことである。

シーン誕生に携わった当事者、そしてそれに影響された人物を訪ね、クラウトロックの軌跡、功績、精神、そしてその現在を探る。

インタビュー:イルミン・シュミット(CAN)、ミヒャエル・ローター(NEU!)、ダン・ディーコン、ジェフ・トゥイーディー(WILCO)、ダニエル・ケスラー(INTERPOL)、ザカリー・コール・スミス(DIIV)、AU REVOIR SIMONE、FÖLLAKZOID、CAVEMAN他

原題:UNDER THE INFLUENCE:KRAUTROCK (2015)