アメリカ合衆国屈指の国際的先進都市アトランタ。経済面だけでなく、多彩なキャラクターが名を連ねるミュージック・シーンも、独特な存在感で他都市に先んじている。中でも、トラップ(ミュージック)に関わる面子が繰り広げる悲喜こもごもは、世界の音楽シーンをリードしている、といっても過言ではない。なぜ、アトランタのミュージック・シーンは豊穣な才能の宝庫なのか、その秘密を探るべく、一人の男がディープ・アトランタに潜入するシリーズ。

原題:noisey ATLANTA (2015)

 

 

Noisey ATLANTA アトランタ トラップ最前線に突入①
Noisey ATLANTA アトランタ トラップ最前線に突入②

 

『Noisey Atlanta』第三弾。ヘタレは今回もツッコミます。
申し訳ございませんが、今回は最前線でなく、ヒストリーです。

トラップの伸張を、一端どころでなく何十端もになった、ヤング・ジージーとグッチ・メイン。トラップの盛り上がり同様、二人の確執も盛り上がってしまいました。ディスり合がいかなる珍事に発展したかは、動画を観ればわかりますのでとやかく説明しませんが、とにかくハードです。当事者同士の誹謗中傷合戦のうちは、いちエンターテイメントとしてファンは楽しめますが、さすがにここまでいくとどうなんでしょう。

しかし、よくよく考えてみれば彼らは人間。エンターテイナーである以前に人間です。しかも、アトランタのストリートで凌ぎを削る、ハードコアな輩たち。エンターテイナーとしてのルールよりも先に、ストリートのルールがあります。

このシリーズをここまでご覧いただいた皆様はおわかりでしょうが、「トラップ」は音楽業界のルールでなく、ストリートのルールから生み出されたジャンルです。トラックはプロデューサーがつくってんだろ、とかいうツッコミはやめてください。それは要素の一つでしかありませんから。そんなことも飲み込むストリートのルールから生まれたのです。○-POPのように、〇〇業界の魑魅魍魎が会議室にこもって、ブレストだのブリーフィングだの、なんだか訳のわからない頓知合戦を繰り広げた挙げ句に設えられたジャンルではありません。

音楽の生まれた背景なんざどーでもいいんだよ、ノリがよけりゃそれでいいんだよ、ミュージシャンがどんなヤツだろーが関係ねーよ、といった意見も至極全うです。まさにその通りなんですが、ミュージシャンもミュージシャンである以前に人間です。人間でなければミュージシャンにもアーティストにもなれません。だから、人間的側面を知れば音楽がもっと楽しくなります。たぶん…..

トラップに興味のないアナタでも、『Noisey Atlanta』第三弾をご覧になれば興味がわいてしまうハズですので、お手すきの際、ぜひお楽しみ下さい。