2013年9月23日、ドミニカ共和国の憲法裁判所は、身分証明書不所持のハイチ移民の子孫数千人から、ドミニカ国籍を剥奪する判決を下した。その判決に対し、ダニーロ・メディーナ大統領は国内外の世論を憂慮し、2014年5月23日、ハイチ移民に対する特別措置「違法移民正常化計画」として、申請期限付きの帰化法(Ley 169-14)を公布した。その法律は、まず居住許可を取得し、後に市民権を取得する、といった内容だ。しかし、行政の不備・怠慢か、申請者の怠慢かは定かではないが、何度も延長された登録期限である2015年6月17日を過ぎると、ドミニカ共和国は、不法移民と化したハイチ人で溢れかえってしまった。前代未聞の騒動で混乱するドミニカ共和国は、今後、どのような政策で状況を打開するのか。市民権を取得できないハイチ移民たちの運命はいかに。人権問題で注目が集まるドミニカ共和国からのレポート。

原題:DOMINICAN DEADLOCK: DISPATCH 2 (2015)