ここ数年、メキシコシティに隣接するメヒコ州では、フェミサイドと呼ばれる残酷な事件が多発している。女性差別からの暴力や虐待などによる殺人事件のことで、その被害者数は、2005年から2011年の間に約2000人にものぼっており、殺害方法も徐々にエスカレートしているという。

しかし、警察、司法、政府、そしてマスコミでさえも、被害者家族たちの声に耳を貸すことはない。そこにはメキシコ特有の女性観や、腐敗した政治が蔓延っており、フェミサイドの問題も無視され続けているからだ。なぜメヒコ州は、メキシコの女性にとって、最も危険な地域になったのか。そして、それを防ぐ手立てはあるのか。メキシコの知られざる事態を三回に渡ってレポート。

原題:THE MURDERED WOMEN OF THE STATE OF MEXICO PART 1(2015)