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オレゴンで逮捕された武装抗議団の目的は一体何だったのか

2016年1月2日、アメリカ合衆国オレゴン州東部の位置するマルヒュア国定鳥獣保護区の本部を、アモンとライアンのバンディ兄弟率いる武装団が占拠した。長引く占拠に、最悪の事態が懸念されたが、1月27日、FBIは、アモン・バンディを含む武装団構成員7名を逮捕した、と発表した。

2016年1月2日、アメリカ合衆国オレゴン州東部の位置するマルヒュア国定鳥獣保護区の本部を、アモンとライアンのバンディ兄弟率いる武装団が占拠した。バンディ兄弟と武装団蜂起の目的は、保護区近隣で農場を営むドワイトとスティーブンのハモンド親子が、放火罪で5年間の服役に処せられた判決を、不当である、連邦政府の横暴である、と抗議するためであった。それと同時に、武装団は、保護区の管轄権を放棄するよう、連邦政府に要求した。

占拠が長引き、最悪の事態が懸念されたが、1月27日、FBIは、アモン・バンディを含む武装団構成員7名を逮捕した、と発表した。拘束のさい、小規模な衝突が起こり、武装団の一人が死亡した。

武装抗議団はなぜ行動に出たのか。突然の事件に、現地の住民は何を思ったのか。武装団の占拠が始まったばかりの1月初旬、現地からレポート。

原題:OREGON STANDOFF (2016)

ハモンド親子の証言によると、「農場経営の一環として野焼きをしたら国有地に延焼した」そうだが、国有地での密猟を隠蔽するべく火を放った、との証言も得られている。裁判の不透明さは、図らずも「市民の権利」と「国家権力」の対立に抽象化されてしまい、今回の占拠騒動に繋がったようだ。

バンディ兄弟の父、クリーブン・バンディは、1993年以来、ネバダ州南東部で合衆国土地管理局と係争を続け、2014年には当局と一触即発の状態までに緊張が高まりアメリカを騒がせた、バンディ家の主である。