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UNITED IN HATE: 憎悪渦巻く中央アフリカ共和国

混乱するアフリカ諸国の例にもれず、中央アフリカ共和国も混迷の渦中でもがいている。終わりの見えない宗教対立、宗教対立をより複雑にする利権争い。武装組織それぞれの正義があり、非武装団体それぞれの理想がある。

2016年2月14日、大統領選決選投票が実施され、開票結果を待つ中央アフリカ共和国。開票結果により、アニセ・ジョルジュ・ドロゲレ(Anicet-Georges Dologuélé)、フォスタン・アルシャンジュ・トゥアデラ(Faustin-Archange Touadéra)両候補のいずれかが大統領に就任する予定だ。

常に不安定な政情は、反政府イスラム勢力「セレカ」、キリスト教武装組織「アンチ・バラカ」の擡頭を促し、両派の抗争と、大小あらゆる武装団体同志の衝突が、中央アフリカ共和国を混乱に陥れてきた。大統領選挙、国民議会議員選挙の結果が、国情を改善するのでは、と世間から淡い期待を寄せられているが、跋扈する武装組織の利害調整が難航するのは、火を見るよりも明らかだ。

混乱のなか、自らの安全とコミュニティの秩序を守べく活動を続ける、中央アフリカ共和国各地の武装組織、非武装団体に密着し、彼らの活動、信条、現状を、現地からレポート。

原題:UNITED IN HATE – CENTRAL AFRICAN REPUBLIC (2015)