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メキシコ麻薬戦争の最前線映画『カルテル・ランド』の裏側を語る

メキシコ麻薬戦争をとらえたドキュメンタリー映画『カルテル・ランド』。製作総指揮のキャスリン・ビグローと、マシュー・ハイネマン監督が、自らこの映画の裏側を語る。

2006年から続くメキシコ麻薬戦争の最前線をとらえたドキュメンタリー映画『カルテル・ランド』。製作総指揮を取ったのは、『ハートブルー』、『ストレンジ・デイズ/1999年12月31日』、そしてアカデミー賞の作品賞と監督賞を受賞した『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー。そして監督は、サンダンス映画祭でプレミア上映された『Escape Fire: The Fight to Rescue American Healthcare』や、エミー賞にもノミネートされたTVシリーズ『The Alzheimer’s Project』、現代のアメリカの若者たちを追った長編ドキュメンタリー『Our Time』を手掛けたマシュー・ハイネマンだ。

麻薬、石油強奪、誘拐、殺人。悪逆非道の限りを尽くすメキシコのカルテル。その組織的犯罪は年々多様化し、周辺社会を恐怖の渦に巻き込んでいる。しかし、このような状況になっても、政府の役人も警察官にも頼ることはできない。なぜなら彼らも腐敗しているのだ。そこで立ち上がったのは市民たちによる自警団。このドキュメンタリーでは、ふたつの自警団が登場する。ひとつは、メキシコ・ミチョアカン州の小さな町から。そしてもうひとつは、麻薬のルートとて知られるアリゾナ州の砂漠にあるアルター・バレー。自分たちの街、家族、そして命は自ら守る。大きな勢力となった彼らは、ギャングや密売人たちを追い詰めていくことに成功するのだが、組織が大きくなるにつれ、次第に統制が取れなくなる状態に。果たして、このふたつの自警団はどこへ向かうのか。

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2016年・第88回アカデミー長編ドキュメンタリー賞ノミネート、2015年サンダンス映画祭USドキュメンタリー部門 最優秀撮影賞/最優秀監督賞に輝いた本作は、どのような過酷な状況で、どのような背景の中で撮られたのか。キャスリン・ビグローと、マシュー・ハイネマンが自ら語る。

原題:VICE TALKS FILM : CARTEL LAND(2016)

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