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OKINAWA 2015 - EPISODE 4 語り継ぐ者

語り継がれる言葉を手がかりに、語り継がれなかった多くの言葉にも思いを馳せながら、未来を模索しようとする人たちがいる。

戦後70年、沖縄返還後43年が経過したいまなお、日本の米軍専用施設の約7割が沖縄にある。その間、どれだけ政権交代が繰り返されても、日米両国は一貫して沖縄に基地負担を強いてきた。
多くの県民にとって基地問題は沖縄戦と地続きだ。県民の4人に1人が犠牲になった地上戦、強制的土地収用、幼女暴行殺人事件、戦闘機やヘリの墜落事故、多くの暴行事件や轢殺事件……戦後の事件や事故は、日米地位協定に基づく治外法権的状況のもとで繰り返されている。

「EPISODE 4 語り継ぐ者」の取材は2015年7月に行われている。現在の沖縄、そして基地問題について、祖父祖母の世代と孫の世代に話を聞いた。なかには対立する見解もみられるが、その原因をつくったのは沖縄の人間ではない。

語り継がれる言葉を手がかりに、語り継がれなかった多くの言葉にも思いを馳せながら、未来を模索しようとする人たちがいる。

取材から約2カ月が経過し、基地問題は新しい局面を迎えた。2015年9月7日、普天間基地の辺野古移設をめぐる政府と沖縄県の集中協議が決裂、翁長知事は「あらゆる手段で工事を阻止する」と表明。辺野古の埋め立て承認を取り消し、新基地建設に対して徹底的に抗う構えをみせている。