らせん星雲. Image via Wiki Commons.

1970年代以降、宇宙探査機は太陽系のさまざまな音をとらえてきた。

宇宙空間に音はないと勘違いしがちだが、そんなことはない。宇宙に存在する電磁波を受信し、スピーカーにつなぐと、さまざまな音が聞こえてくる 。それらの音は、iMovieのサウンドエフェクトのようにも聞こえるが、星雲を通過する探査機や木星の磁場の音だと想像すると、非常に興味深く、不気味でもある。

NASAはこれらの音を集めて、〈宇宙の不気味な音(Spooky Space Sounds)〉というハロウィン用のプレイリストを作成した。内容は、1970年代以降に打ち上げられた探査機がとらえた、衝撃波、轟音、電磁波などの音で、時折、NASA職員の穏やかな声も混ざっている。迫力に欠けるトラックも多いが、ここでは、面白い事実とともに、おすすめをいくつか紹介しよう。

〈トラック5〉は、1979年に探査機〈ボイジャー(Voyager)〉がとらえた、木星の稲妻 の音だ。ボイジャー1号が恒星間空間 に入り、〈人類史上最も遠く〉に到達したのは、つい最近なので、ボイジャー計画を知っている人もいるだろう。探査機には、地球や生物の情報を記録した金色のレコード が積まれていた。ボイジャーのサイトによると、「探査機の耐久年数は数十億年とされているので、この円形のタイムカプセルは、いつの日か、人類の文明を証明する、唯一の手掛かりになる可能性もある」という。

〈トラック8〉は、2004年、土星探査機〈カッシーニ(Cassini)〉がとらえた電波放射を、人間に聴こえるように変換した音だ。土星とその衛星の周りを、8の字を描いて旋回していたこの探査機は、2017年9月、ついに燃料を使い切った。NASAは、打ち上げから20年たち、燃料が切れる直前のカッシーニに、土星大気圏への突入、という最後の任務を課した。これは、原初の姿をとどめる土星の衛星の環境を護るための任務だ。衛星には、地球に近しい環境が存在する可能性もあり、NASAは、さらなる調査を予定している。カッシーニは9月15日、土星の大気圏に突入し、任務を終えた。

〈トラック6〉の『〈スターダスト(Stardust)〉:テンペル第1彗星を通過(Stardust: Passing Comet Tempel)』は、他のトラックのような電子音ではなく、ブリキ板の屋根に雹が当たるような、より現実的な音がする。2011年、彗星のそばを通過した探査機スターダストが、デブリ雲 のなかで、ちりや小石に打たれる音だ。タイトル通り〈不気味〉なだけではない。プレイリスト全体を通して、興味深い体験ができるはずだ。