自身の趣味嗜好にあったコミュニティーを形成し、
豊かな生活を送っているように見える人々。

電車に乗っていても、街を歩いていても、あるいは恋人とデートをしている時でさえ、携帯電話の画面に首ったけ。
そこでは誰もが羨むような美しい出来事が彩られ、充実した日常を送っている。
美味しそうなご飯、新しく買ったお気に入りの服、かっこいいとされる音楽などなどなど。

しかしそんな世界は見栄で塗りたくられ、全てが金と情報で解決出来る薄っぺらい世界。

好きな物事で形成されたことに安堵し、
その小さなカテゴリーの中だけの価値基準で流され、
思考を停止し、無個性で反発さえも覚えない無色透明な生き物へと成り下がる。

予期せぬ出来事に苛立ち憤り、世界を自分の中だけで掌握しようと奮闘する。
情報はすべて端末に集約され、記憶する必然性を感じず、データにより流されてきたものに反応するだけの、お軽いセンスの競い合いが持てはやされる。
自身の未来の思考さえもデータに管理されていることにも気付かずに。

このフォトイシューでは今日本で起きてる時事、政治、主義思考の問題に対して
写真という切り口で世界と対峙し、強さと皮肉を込めて表現します。

01.Alec Soth。異文化での気まずさや居心地の悪さから生まれるクリエイティブ。in北海道
02.美しいムクドリの写真に隠された環境問題を綴った水谷吉法
03.選挙フェス、ハロウィン、カウントダウン。渋谷に集う若者を追った名越啓介
04.大森克己、遊び心と未知への欲求
05.アパレルをメディアにメッセージを発信するブランド、FORTY PERCENTS AGAINST RIGHTSを撮るモニカモギ
06.グレート・ザ・歌舞伎町が撮る福島県富岡町、帰宅困難地域の今
07.管理社会からの逃亡、Antoine D’agata
08.森山大道が見つめる日々の東京
09.LGBT、変化する性。間部百合
10.祭りという精神的未開の地へのトリップ、石川直樹
11.物欲主義やファッションではない、生々しいライフスタイルを表現する山谷佑介
12.石内都が表現する終わらない広島
13.ラーメンこそ日本クリエイティブの象徴。鈴木育郎
14.モダンアウトローの定義、Jesse Lizotte
15.受け継ぐべく伝統、腐敗する文化をテーマに立木義浩が撮る蹴鞠
16.沖縄に対する無知。石川竜一
17.夢の国、空虚な世界。山内聡美
18.関西のリアルを写すHOIKISYU
19.山本渉が撮る、携帯電話依存症

今回日本版のTHE PHOTO ISSUEを綴った19名の写真家。彼らとともに、表現したそれぞれの日本。

なお、こちらのリリースは2016年4月28日(木)より、全国のアートギャラリー、ホテル、書店、アパレルショップ、レコードショップなどで配布します。