ニューヨーク、フィラデルフィアなど90年代東海岸を代表するスケーター、ティム・オコナー(Tim O’Connor)。1996年にリリースされたビデオ『イースタン・エクスポージャー・スリー(Eastern Exposure 3)』で、その地位を強固なものとし、エレメント(Element)、ハビタット(Habitat)、アディダス・スケートボーディング(adidas skateboarding)、クイックシルバー(Quiksilver)などで活躍してきたスケーター。そんなティム・オコナーのストーリーは、撮影スタッフが彼に1冊のスラッシャーマガジンを手渡すところから始まる。数多の広告ページに、彼が吹き出しを描き、落書きしながら、軽快にディスり始めるのだが、その言い草が、なんとも秀逸。今回のエピソードは、それを綴った極々短いものだが、そこから滲み出るユーモアは一見の価値がある。※写真家、ビデオディレクター、コントリビューター、フォトエディターなど、様々な顔を持つパトリック・オーデル(Patrick O’Dell)が綴るスケートボーダーを中心にしたドキュメントシリーズ『Epicly Later’d』。2007年にスタートして以来、2015年に入ってからも、ケビン・”スパンキー”・ロング(Kevin “Spanky” Long)の続編をリリースするなど、新たな側面からスケートボードをフィーチャーし続けている。スケーターがアート、音楽、ファッション、各界から評価を集める理由とは? なぜスケートボードだけが、トリックを競うスポーツ的側面を超えて、独自の文化を築いたのか?そんな疑問への答えとして、各チームのデモやスケートビデオで伺えることもあるが、それとも異なる生の声にこそ秘密があるはずだ。このシリーズでは、トリックを解説するシーンもあるが、そこに重きを置いている訳ではない。スポンサーを意識した、上っ面なインタビューとも違う。有名なスケーターを羅列しただけの、くだらないものでは決してない。今も昔も、スケーターはただのバカだってことは変わらないが、本物のスケーターは他では替えがきかない。このスケーターであるべきで、他のスケーターじゃダメなのか、それを探るためのエピソード。原題:Epicly Later’d (Episode 19) : Tim O’Connor(2007)
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