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難解なものを読み解き自分の中で腑に落ちた時の快楽や満足感は、その作品に対する好意をより増長させてくれたりすることもあり、ああでもない、こうでもないと主観性と客観性とを頭の中で総動員し、なんとか解釈しようとする。同時に理解できない物事は、大変勝手な話だが、ダサいだの、意味がわかんないだの、嫌いだの、古いだの、自分に都合の良い理由にもならない理由をつけて、毛嫌いしてしまう。
ただ、掴めそうで掴みきれず、捉えたと思ったら誤解であることに気づいてまた追いかけたり、なんか恋愛みたいに手の上で転がされてる感じがする物事に、たまに出くわしてしまったりする。男は女性の手の上で踊らされているくらいが丁度良いとは良く聞く話だが、実はそんな感覚が最も心地良いのかもしれない。

約5年前。突如1本の電話が入り、話を聞いてみるとスケートシングがブランドを立ちあげるという。スケートシングといえば、いつも常人では掴み所がない天才とされるイラストレーター、数々のブランドのグラフィックを手掛けるグラフィックデザイナーといったイメージがあったのだが、そんな氏がいよいよ自身のブランド、C.EをToby Feltwellらと共に立ち上げると聞いて驚いた。
分かりやすいところでいうとスケートボード、グラフィティ、パンク、ハードコア、ヒップホップなどストリートカルチャーへの恐ろしすぎるマニアックな知識に加え、映像、テクノ、ニューウェーブ、小説など多岐にわたるカルチャーを網羅しているスケートシングが、どんなカテゴリーのファッション、洋服とスタイルを創造するのかが予想できずに、ワクワクしながらC.Eのファーストコレクションを見に行った記憶がある。
そんなブランドも創設から5年。奥深く多彩なカルチャーのバックボーンをもとにしながら、カオス的に反映されたひとつのコレクションとして、受け手にとってもおぼろげながらなんとなくではあるが一定の形として理解されてきたなかで、今回期間限定のショップをオープンさせ、また新たなひとつの世界観が堪能できるという。
そのなかでここでピックアップしたいのが、毎週アイテムを購入してくれたお客さんに配られるというミックステープ。ボアダムスの山塚EY∃らがDJとして制作に取り組んだこちらは、ミックステープの名の通り、カセットテープとして配れるという。もちろんカセットデッキがなければ聞くことができない。今現在カセットデッキを所有している人は稀だと予想されるなかでの、数量限定で配られるこのプレゼントはなんともC.Eらしい、へそ曲がり感のあるいたずら心に満ち溢れたもの。

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UnchiNeko
Matt Damhaveの変名。C.E Autumn/Winter 2015-16コレクションにおいて、デジタルコラージュやグラフィックを用いたデザインを提供している。

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DJ 光光光 (ルビ:DJ ピカピカピカ)
山塚EY∃ (ボアダムス(BOREDOMS・V∞REDOMS))の変名による作品。

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Ondo Fudd
Call Superの変名プロジェクト。The Trilogy Tapesから同名義でEPのリリースも行っているアーティスト。今回のミックステープのみならず、9月12日(土)に同場所にて18時から行われる「VOGUE FASHION’S NIGHT OUT」にもDJとして参加。

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Tzusing
上海を拠点とするプロデューサー。これまでに、ニューヨークのレーベルL.I.E.S.から、2枚のEPを発表しているアーティストのミックステープ。

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Kmos
Kassem Mosseの変名。Workshop RecordsやTTTからのリリースで知られるミュージシャン。音楽レーベルOminira主宰。過去に来日した際、C.E、TTT、UNITの3社共同で開催したクラブイベントでライブパフォーマンスを披露した。

そういえばスケートシングは随分昔に、ジャケのアートワークありきでカセットテープを大人買いしてると言っていた。当然といえば当然だが、今回のアートワークは、まさにブランドの真骨頂とも言える秀逸のかっこよさがあるのだが、カセットというハードウェアとしてのチョイスだけでなく、またしてもマニアックなアーティストをセレクターに迎え、その摩訶不思議さを突きつけられたような感じがして捉えようがなく魅力的だ。そんなスケートシングに久しぶりに会ったら、「貰い物ですが」、とチョコクロワッサンを手渡してくれた。
C.Eというブランドは、近いようで遠く、理解できるようで理解できず、スケートシングその人の魅力がダイレクトに反映されているように感じて、ブランドでありながら人としての魅力が感じられる不思議な感覚で虜になってしまうのが面白いと改めて思ってしまった。

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