Twitterでは、何千ものユーザーが終末論をネタに同じようなジョークをつぶやいたが、何もなかったように普段の生活に戻った。しかし、世界の終焉を信じて家族や友人に別れを告げた人々にとっては、ジョークで済まされてはたまったものではない。この予言を真に受けた敬虔な子羊たちは、果たして今でも信仰心を失っていないのだろうか。この度の「終末」騒ぎもにわかに起こった珍事ではなく、れっきとした経緯がある。例えば、2011年終末論を唱えるハロルド・キャンピング(Harold Camping)氏は自身のラジオ局「ファミリー•ラジオ(Family Radio)」を通じて、最後の審判は2015年5月21日だ、と発表した。しかし、審判の当日を迎えると、彼は、審判の日を10月21日と再予言した。実際に行動を起こした伝道者もいた。宗教団体「神の子どもたち(The Children of God)」(のちに団体内で児童虐待が明らかになり、「ファミリー・インターナショナル(The Family International)」に改名)の創始者デビッド・バーグ(David Berg)は、信者たちに、審判の日に向けて準備するよう呼びかけていた。
「神の子どもたち(The Children of God)」に入信していた、幼少期のフロー・エドワーズ(Flor Edwards)