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様々なミュージック・シーンの中で、最もオーディエンスに近いジャンル、それがエレクトロニック・ミュージック。テクノ、ハウス、EDM etc etc…….DJのセンスはもちろんのこと、フロアから放たれるグルーヴ、そして両者による一体感がなければ、このシーンは決して成立しない。演者とオーディエンスの関係がフラットであればあるほど、何倍も、何十倍にもなって、この音楽はリアルに響き渡る。

しかし、何者をも寛容に受け入れ、オープンな印象が強いこのシーンだが、意外にも女性アーティストに対する閉鎖性がデータにも現れている。「DJをするアイドル」「DJをするモデル」などが持て囃される時代だが、それはテレビのなかでお膳立てされた話だ。実際には、女性DJが所属しているレーベルの数は2割未満、さらにメジャーなEDMフェスに出演する女性DJの数は、たった1割らしい。色とりどりに盛り上がるフロアとは裏腹に、DJブースには、思いもよらない大きな壁が存在していた。

そんなシーンに「物申す!」と登場したのが、ディスクウーマン(DISCWOMAN)。フランキー・ハッチンソン(Frankie Hutchinson)、エマ・バージェズ−オルソン(Emma Burges-Olson)、クリスティーン・トラン(Christine Tran)の3人が、2004年にブルックリンのブッシュウィックで結成した女性DJサポートチーム。豊かな才能を広め、ブッキングを引き受け、活動がビジネスとしても成り立つよう、様々な形で女性アーティストを支援している。

彼女たちの活動は、世界各地に広がっている。現在では、ニューヨークのSTAR EYSことヴィヴィアン・ホスト(Vivian Host)、シカゴのTHE BLACK MADONNAことマレア・スタンパー(Marea Stamper)、ロンドンで活動するナイジェリア出身のニコール・マウデイバー(Nicole Moudaber)、そしてインドのムンバイを拠点にするSANDUNESことサナヤ・アルダシール(Sanaya Ardeshir)など、様々な女性DJ/プロデューサーが、DISCWOMANをリスペクトしている。あらゆる性別、あらゆる人種を越えて彼女たちのパーティーは、今日も、未来へと続く朝を迎える。

原題:TRIBES Ep.1: DISCWOMAN(2016)