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ビデオで確かめるRED FANGの愛すべきバカ度

ポートランドの愛すべきヘヴィロックバンドRED FANGは、今や世界中のヘッドバンガーズのアイドルだ。間もなくリリースされる4thアルバム『Only Ghosts』よりニュービデオが届いた。今回も彼らはクソ最高に頑張っている。せっかくなので、クソ最高な彼らのビデオまとめてお届け。

VICE Japanでは、池田エライザよりアイドル。そしてポートランドではクソお世話になったRED FANGが、ニューアルバム『Only Ghosts』を10月14日にリリースする。

通算4枚目となるこのアルバムは、セカンドアルバム『Murder the Mountains』(2011)からのパートナーである名門RELAPSE RECORDSからのリリース。前作『Whales and Leeches』(2013)は、ビルボード総合チャートにランクインし、ストナー〜ヘヴィロック界隈を震撼させた。スター街道まっしぐらだ。その流れをもちろん名門RELAPSEは崩したくない。メタルレジェンドDEATHの再発が失敗したら、その埋め合わせはRED FANGがしなくてはならない。ポストロッキンTHE ALBUM LEAFのニューアルバムもRELAPSEからのリリースだ。ベテランの16もRELAPSEが未だ面倒を見ている。RELAPSEは良いレーベルだ。頑張っている。だからこそRED FANGもここが頑張り時なのだ。

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しかし、RED FANGは相変わらずであった。クールなポートランドにも「まったく縁がない」といい放ち、IPAよりもPABST BLUE RIBBONやサッポロビールを好み、ロトをしながらハンバーガーを頬張り、Uberで車を呼んで家に帰る。まったく変わっていない。初期時分と変わった箇所といえば、アーロン・ビーム(Aaron Beam:ヴォーカル/ベース)が短髪になり、スマートになったぐらいか。敏腕A&Rなら、「GWARみたいな格好をしろ!」、もしくは「ウィノナ・ライダーと付き合え!」くらいの命令を下すだろうが、スターの扱いに慣れていないRELAPSEは、フロントマンにそれくらいの要求しかできなかった。そんなRELAPSEこそが愛おしいのだが、この話は妄想だ。

頑張り方にも色々な方法がある。サマーソニックで2時間演奏したり、「Creep」を久しぶりに演奏したり、『キッド A』と『アムニージアック』をアナログで再発したり、まさしく十人十色だ。そしてRED FANGは、RED FANGにしかできないスタイルで頑張っている。そう、ビデオである。RED FANGは、いっつもビデオで頑張っている。

1. RED FANG 中世騎士ナードと闘う

「ファンと接するには、映像ってめちゃくちゃ大切。俺たちの音楽ってヘヴィーだし、ちょっと近寄り難いところもあるだろ。だから、ビデオのユーモアを通して、俺たちのバカな部分も知って欲しい」(アーロン・ビーム)

バカな部分で頑張るRED FANGのビデオは、すべて最高。ハズレがまったくない。私たちが愛するノータリンでパワフルでキュートなアメリカ人がここには詰まっている。

2. RED FANG ミュージックビデオを自分たちでつくる

3. RED FANG エアギター大会を開催する

そして、ニューアルバム『Only Ghosts』からの先行ミュージックビデオ「Shadows」。RED FANGは、またもや敵と闘い、内臓をぶちまけ、頭を吹っ飛ばされる。頑張った姿をしっかりと観て欲しい。

4. RED FANG マンガおたくと闘う

ビデオ・ディレクターは、ホワイティ・マコノヒー(Whitey McConnaughy)。『Jackass』やZZ TOP、SUPERCHUNK、OFF!のビデオなどでも頑張っているナードな暴れん坊。RED FANGのビデオは、ほぼこの人が撮っており、それら全部が本当にくだらなくてクソ最高。ここに予算をかけ続けるRELAPSEもやっぱ最高。わかった。RED FANGもRELAPSEもホワイティ・マコノヒーも頑張ってねぇや。食いたいものを食ってるだけだった。「Creep」とは違った。

5. RED FANG ゾンビと闘う

せっかくなので、今回ここに挙げたRED FANGのビデオを全部観て欲しい。中学男子の部室コミュニケーションの延長がここにある。例えば、ミュージック・ビジネスマンが、大事な交渉に現れたとしても、スマホカメラで相手の顔を伸ばしたり縮めたり、契約書にフライドポテトのケチャップをこぼしたり、頭の中で勝手なニックネームを付けたり、ビジネスマンのカバンの中に牛乳ビンを忍ばせそうなのがRED FANGなのだ。本当にクソ面白くて、クソクールなのだ。

6. RED FANG アニメヒーローになる

7. RED FANG ひたすら食う

8. RED FANG 可愛いヤツ

9. RED FANG 一個だけ真面目なヤツ

RED FANG
2005年にオレゴン州ポートランドにて結成。メンバーは、アーロン・ビーム(Aaron Beam:ヴォーカル/ベース)、ブライアン・ジャイルズ(Bryan Giles:ギター/ヴォーカル)、デヴィッド・サリヴァン(David Sullivan:ギター)、ジョン:シャーマン(John Sherman:ドラム)の不動の4人。クラシックなハードロックスタイルをベースにしながら、パンク、ストナー、ヘヴィーメタル、ロックンロールのエッセンスを見事に消化させ、世界各国のヘッドバンガーズを虜にしている。