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パリ同時多発テロに対するカナダ・トルドー首相の反応

「できる限りの支援を惜しまない」

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カナダのジャスティン・トルドー首相は、金曜日にパリで起きた同時多発テロについて「非常に心配だ」「できる限りの支援を惜しまない」と発表した。

イラク、シリアでダウラ・アルイスラミーヤ(通称イスラム国、IS)を標的とする爆撃機を引き上げる方針を、米国にすでに伝えていたこともあり、方針の変更はあるか、また新たな反テロ法案などの成立がありうるのか、といった様々な質問を投げかけられた。

トルドー首相は、カナダでも同様の事件が起きる可能性を否定できないのでは、との指摘に対して明言を避けていたが、その他の質問に関しては「実際に何が起きているのか理解するのは時期尚早だ」と冷静な見解を示しつつも「判断を下すには早急すぎるが、政府は市民の権利と自由を約束するだけでなく、彼らの安全を保障する責任がある」と続けた。

公共安全省のスポークスパーソンは、120名以上が死亡したテロ事件を受けカナダでテロ警戒レベルを引き上げる可能性はあるか、との質問に対し、政府による現場レベルでの干渉はないが「政府はパリでの事態に細心の注意を払っている」と答えた。

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G20サミットが開催されるトルコに向けて、オタワ空港出発を目前に控えたトルドー首相は、取材陣に対し、サミットでもテロ事件は議論の中心に挙がるだろう、とコメントしたが、オランド仏大統領はすでにサミット欠席を表明している。

これまでカナダの公安情報局の強化に努めてきたトルドー政権は、この事件への対応によって真価を問われるだろう。

カナダ国内での模倣犯によるテロ行為を防ぐため、この先、トルドー首相がいかなる政策を実施するのか、未だ明確ではない。

同時多発テロにカナダ人が巻き込まれたか否かは明確でないが、首相は取材陣に「今のところ、この事件でカナダ人が標的にされた、被害者になった、といった情報はない。だが明らかに、フランスの事態について把握しなければならないことが山ほどある」と語った。

2014年、カナダ連邦議会議事堂での銃乱射事件について記された、カナダの公安情報局、王立カナダ騎馬警察による報告書には、警察の監視が必要であろう過激派や潜在的過激派市民が記載されている。