生々しさはどこから生まれるのか

1 ネットの無意識が作り出すアニメーション

生々しいという感覚はどこから来るのか。内蔵や血や吐瀉物を見て、思わず目を背けたくなるのは、それが身体の中にあったものだから?デザイナー兼アニメーターであるThomas Eberweinが率いるアニメーションスタジオ「Thomas Traum」は、新作『Texture』の生っぽさをすべて機械仕掛けで作り出した。

2 ネットの無意識が作り出すアニメーション

3 ネットの無意識が作り出すアニメーション

Thomasは、作品のためにThumblerやニュースサイトなど、ネット上に転がっている画像を拾い集めるソフトを開発。映像の中で、そこからピックアップしたイメージに赤いレーザーを通していく。レーザーは、レコードの針のようにイメージの質感を読み取ると、イメージを歪ませながら音を生成する。妙に暴力的でグロテスクな感じがするが、すべては機械が作ったものだ。

20世紀初頭に「シュールレアリスム宣言」(※1)をした詩人アンドレ・ブルトンは、意識のはっきりしていない状態で記述をするオートマティスム(※2)にこだわっていたが、共通するものがあるだろう。ネットの空間と人間の無意識に転がるイメージのグロテスクさは、どこか似ているのかもしれない。