FYI.

This story is over 5 years old.

ホドロフスキー展『芸術に許可が必要だと?』にて幻のストーリー・ボード公開

アレハンドロ・ホドロフスキー監督が「金と欲望」をテーマに説法を行った映像を公開。明日よりホドロフスキー展『芸術に許可が必要だと?』もスタート!

100人座禅大会、映像が公開に

作家、演劇家、バンド・デシネ原作者、タロット研究家、サイコテラピスト等々、多くの顔を持つ鬼才アレハンドロ・ホドロフスキー。この度、志半ばで頓挫したSF大作、アレハンドロ・ホドロフスキー版『DUNE』をドキュメントした作品『ホドロフスキーのDUNE』が間もなく公開される。そして、監督自らの半生を綴った23年振りの新作『リアリティのダンス』の公開も控える。

4月に、両作品のプロモーション来日をしたホドロフスキー監督は東京・世田谷区の龍雲寺にて『100人座禅大会』を敢行。過去にメキシコで、日本人禅僧と出会い師事したホドロフスキー監督。今回、1000 人近い応募の中から選ばれた100 人がホドロフスキー監督と座禅を組む。そして、「金と欲望」をテーマに監督自らが説法を説いた。今回公開された映像はその模様を収めたものとなっている。説法では師事した禅僧・高田慧穣のエピソードとともに「お金は生きるのに必要なだけ稼げばいい。必要なものだけを持っているということで、期待を抱かなくても済むようになる」と説く。続けて、「私がお金を持っていて、あなたが持っていないのなら私も持っていないということ。食べているものも、分かち合わなければ、それは食べていないのと等しい。ひとつの名前や国籍、年齢などの偏見に固執するのではなく、外に向かって開かなければいけない」と分かち合うことの大切さを語った。静寂な空気に包まれた部屋のなかで、ホドロフスキー監督が丁寧に紡ぎだす言葉の1つ1つをぜひ感じ取っていただきたい。

Advertisement

アレハンドロ・ホドロフスキー展『芸術に許可が必要だと?』6月14日(土)より開催

また、本日6月14日(土)より『ホドロフスキーのDUNE』の上映スタートと同時に、パルコ・ギャラリーXにて展示会アレハンドロ・ホドロフスキー展『芸術に許可が必要だと?』がスタート。映画史上最も有名な「実現しなかった映画」といわれ伝説となった、ホドロフスキー監督による「DUNE」のストーリーボード所有者が日本で見つかったことから開催が決まった同展示会。世界で20冊しか存在しないといわれているストーリーボードには『エイリアン』で知られるH.R.ギーガーのデザイン画、フランスのコミック作家メビウスの原画による壮大な絵コンテ集などが収録され、まるでアート本のような仕上がりとなっている。この機会を逃したら、2度と見ることはできないであろう。さらに展示期間中の15:30~15:45の間には、ストーリーボードが実際にめくられてゆくことになっており、ホドロフスキー監督の頭の中に詰まっていた世界をより体感できること間違いない。

関連記事:
ホドロフスキー展『芸術に許可が必要だと?』にて幻のストーリー・ボード公開

Text by Taisuke Yamada

経歴

アレハンドロ・ホドロフスキー(Alejandoro Jodorowsky) 1929年、チリ生まれ。以降85年間、形而上下を自在に往き来し、人間の可能性を模索し続る。映画監督として、『エル・トポ』(1970)、『ホーリー・マウンテン』(1973)、『サンタ・サングレ』(1989)で彼が発揮した異能振りは、彼の奇才としての地位を確固たるものとした。その他にも、長年の研究に基づくタロット・リーディング、バンド・デシネ原作、執筆等、あらゆるジャンルで唯一無二の活動を繰り広げている。

展示会詳細

アレハンドロ・ホドロフスキー展『芸術に許可が必要だと?』 展示物:DUNE幻のストーリー・ボードなど 期間:2014年6月14日(土)~2014年6月30日(月) 会場:パルコギャラリーX東京都渋谷区宇田川町15-1 主催:Vice Media Japan株式会社 協力:PARCO, UPLINK, Libertin DUNE DUNE ストーリーボード貸出協力:前田道一

上映情報

『ホドロフスキーのDUNE』 「失敗してもかまわない、それも一つの選択なのだ」スターウォーズ、エイリアン、プロメテウスなどのSF作品に多大なる影響を与えた未完の大作『DUNE』を巡るドキュメンタリー!! 2014年6月14日(土)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷アップリンクほか、全国順次公開 配給:アップリンク/パルコ © 2013 CITY FILM LLC, ALL RIGHTS RESERVED http://www.uplink.co.jp/dune/

『リアリティのダンス』
そのとき少年は、世界を見た――。世界を熱狂させた巨匠、アレハンドロ・ホドロフスキー85歳。23年ぶりに作り上げた、残酷で美しい人間賛歌。
配給:アップリンク/パルコ
©“LE SOLEIL FILMS” CHILE・“CAMERA ONE” FRANCE 2013© photos Pascale Montandon-Jodorowsky
http://www.uplink.co.jp/dance/