Who Are You?:丸山孝弘さん(28歳)会社員

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Who Are You?:丸山孝弘さん(28歳)会社員

「熊本でホテルニュートーキョーさんのライブを観たんです。もうビックリしました。ああー、東京の人、やばい…って」

中学生男子とお母さんが一緒に歩いてました。お母さんは、ちょっと元ヤン風。息子にこういっていました。「オマエ、ここに就職しろや。そしたら私、めちゃくちゃ嬉しいわ」。ふたりの目の先にはサーティワンアイスクリーム。いつも一緒に食べてるのかな。いつまでボクちゃんは一緒に食べてくれるでしょうか。ねぇ、お母さん。

日々の生活の中で、私たちはたくさんの人たちとすれ違います。でもそんなすれ違った人たちの人生や生活を知る術なんて到底ありません。でも私も、あなたも、すれ違った人たちも、毎日を毎日過ごしています。これまでの毎日、そしてこれからの毎日。なにがあったのかな。なにが起るのかな。なにをしようとしているのかな。…気になりません?そんなすれ違った人たちにお話を聞いて参ります。

丸山孝弘(まるやま たかひろ)さん 28歳:会社員

丸山さん、スーツがお似合いですね。お仕事帰りですよね?

はい、仕事帰りです。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

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はい、よろしくお願いいたします。どんなお仕事をされているんですか?

印刷会社の営業をしております。

営業マン! 確かにビシッとされていますね。

ありがとうございます(笑)。でもまだまだです。

ハキハキされているし。

ありがとうございます(笑)。

笑顔もステキ。

いえいえ、至らないところばかりです。とても緊張しております。現在、脂汗まみれです。

ベトベトなんですね! ちなみに最初インタビューをお願いしたら、「申し訳ありませんが、その日はクライアントとの会食が入っておりまして、うかがうことができません」と、ご返事をいただきました。何を食べたんですか? やっぱすげえ会食なんですか?

いえ、そんなに大したものではありません。すいません、会食なんてカッコつけました。ただの飲み会でした。サクッとした焼き鳥です。

そのあと、お姉ちゃんがいるところに行くんですか?

いいえ、今はほとんどありません。しかし、それが当たり前だった時期もありました。2〜3年前とかです。

どんなお姉ちゃんのところに行ってたんですか?

それはお客さまのご希望によります。キャバクラもありますし、スナックみたいなオーセンティックなところにも行きます。

オーセンティック(笑)。

あ、はい、すいません(笑)。とても可愛がっていただきました。

お姉ちゃんに? スナックのママに?

いえ、すいません、違います(笑)。お客さまにです。言葉足らずで申し訳ありません。

でも夜のお付き合いを嫌がる方も多いじゃないですか? 丸山さんはどうなのですか?

正直申しますと、最初は嫌でした。大学時代も自分からお酒を飲むようなことはなかったんです。しかし、社会人になってから、このような機会が多くなり、だんだんお酒も好きになり、お付き合いも楽しくなりました。私の会社は、本社が熊本にあるんですけど…

え、熊本? あれ? 宮本さん?

(カメラマン:宮本さん)はい。僕、熊本出身ですよ。

えっ!! うわー!! まあー!! ホントですか!! うわー!!

そんなにビックリすることですか(笑)?

はいっ! ええーっ! どちらですか?? 熊本のどちらですか??

(カメラマン:宮本さん)熊本市です。

ああー! まあー! 本当ですか! うわー、これはもうシティ系です。

宮本さんはシティ系なんですか(笑)?

はい、間違いなくシティ系です! 私は水俣市なのですが、鹿児島との県境にありまして、本当に田舎なんです。たまに部活の試合などで熊本市内に行くこともあったのですが、とにかく熊本市の人たちはオシャレなんです。いつもビックリしていました。

(カメラマン:宮本さん)変わんないです。変わんないですよ。

いえ、変わります。うわー、そうですかー、熊本ですかー。いやー、参りました。これはなにかの縁かもしれません。

そうかもしれませんね(笑)。じゃあ、戻させていただきますが、現在は転勤で東京にいるんですか?

はい、4年くらい前から東京支社におります。ただ、もうすぐ熊本に帰るんです。

また熊本の話に戻りますね(笑)。本社勤務になるんですか?

いえ、退職しまして、家業を継ぐことになりました。

ああ、そうなんですか。ご実家はどんなお仕事をされているんですか?

プロパンガスと、農家さん用の肥料とか農薬を販売しております。うちは四人兄弟なんですけど、現在は長男がガスをやっていまして、三男の私が農家さん向けの仕事をやることになりました。次男と妹は東京におります。

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元々、家業を継がれる予定だったんですか?

いえ、特にそうではなかったんですけど、父もいい歳になりましたし、私も昨年の秋に結婚しまして、今後のことも考え、帰ることにしました。

それは、それは、おめでとうございます! じゃあ、奥さまも賛成されて?

はい。奥さんも同郷なんです。高校の同級生なんです。

あらー! じゃあ、ずっとお付き合いされていたんですか?

はい。かれこれ10年くらいです。

じゃあ、遠距離恋愛をされていたんですか?

いえ、すいません(笑)。ちょっと付き合っていない時期もありました。正確にいいますと、私が東京に転勤になったとき、1度別れました。

それからどうやってご結婚まで辿り着いたんですか?

…えっとですね。これって、とても恥ずかしいですね(笑)。

はい、お願いします!

東京にいる地元の友達が、私の誕生日だから「飲もう」って誘ってくれたんです。ただ、そいつとは結構飲んでいるので、断ったんですね。そしたら今度は、また違うヤツから「飲もう」と誘われ、そいつとはあまり飲んでいなかったので、「飲もう、飲もう」って、指定された店に行ったんです。そしたら、最初に誘ってくれたヤツもいて、断った手前、まず居心地が悪くて。

はい(笑)。

ちょっと暗めの店だったんですけど、他にも何人か友達がいて、そしたらそのなかに奥さんもいたんです。

おおー!

話を訊いたら、私とヨリを戻したがっている、既に東京で転職先も探している、それを知っていた友達たちが作戦を練り、そういう場をつくってくれたんです。思い起こせば、私自身もずーっと引きずっていました。

奥さま、丸山さんを追っかけて来ちゃったと!

まぁ、はい(笑)。そこまでしてくれたんで「おう!」って感じで戻りました。

奥さまがいたときはビックリしたでしょ?

はい、ビックリしました。でもそれと同じくらい、最初に断ったヤツがいたのが、キツかったです(笑)。「ご…ごめんなさい…」って謝りました。

男3人、そして妹さんの4人兄弟は、熊本でどんなことをしていたんですか? 仲は良かったのですか?

そうでもなかったです(笑)。特に長男とは7歳も離れていたので、どちらかというと怖かったです。水俣でも荒れた中学校に通っていましたので。

1番上のお兄ちゃんは、ヤンキーだったんですか?

勉強もできるんですけど、悪い方々とも仲が良くて、ちょうどいい感じのタイプでした。でも1度怖い現場に遭遇しました。中学校と小学校は並列してあったので、それぞれの様子がわかるんですけど、そしたら中学のほうで、兄が誰かをボッコボコにしているのが見えまして。

アハハ!!

友達もいたんですが、無言で教室に戻りました。

そんなお兄ちゃんの下で、孝弘少年はなにをしていたんですか?

小学校時代は、かくれんぼ、鬼ごっこ、高鬼、影鬼といった原始的な遊びです。あとは、ゲームボーイとかデジモンとか。

デジモンって、どんなのですか?

デジタルモンスターです。携帯ゲームです。育てるんです。

たまごっちみたいなヤツですか?

そうです! そうです!

好きなアイドルとかはいました?

いました(笑)。モーニング娘。にハマっていました。

誰が好きだったんですか?

吉澤さん…よっすぃーさんです。

私も好きなタイプです!

首からよっすぃーさんの写真を下げていました。

ん? どういうことですか? 会社員のIDカードみたいな感じですか?

そうです! そうです! 写真を切り抜いてぶら下げて歩いていました。

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結構、おかしな子供ですね(笑)。

そこにデジモンを2台ジャラジャラさせて、友達の家に行って、マウンテンデューを飲むのが日課でした。

小学生って楽しいですよね(笑)。でも孝弘くんも中学生になりました。学校はまだ荒れていましたか?

いえ、僕らの頃は、もう落ち着いていました。

孝弘くんも落ち着いていたんですか?

はい。真面目にやっていました。

部活とかは?

本当は〈スラムダンク〉の影響でバスケがやりたかったんですけど、バスケ部がなかったので、しかたなくサッカー部に入りました。

あれ? 宮本さん?

(カメラマン:宮本さん)はい。僕もサッカーやっていました。

あら! まぁ! やっぱり縁がありますね!

恋はどうでしたか? モテたでしょ、イケメンだし。口元のホクロもセクシーだし。

いえいえ、ありません。中学になってもメンバーは小学校からのままですし、そんな感じは生まれなかったですね。

じゃあ、お兄ちゃんが彼女を家に連れて来たりとかは? 「おおー!!」な現場を見たりとか?

たまに来ていましたね。「おおー!!」はなかったですけど、あんなの連れて来るのかー、とかは(笑)。

あんなのって(笑)?

ええと、まぁ、ヤンキーのお姉さんです。

はい(笑)。ちなみに男兄弟3人の部屋は、どうなっていたんですか? どうやってプライベートを保っていたのでしょう?

ちょっとしたパーテーションみたいなのを付けて、1部屋を3つに区切っていました。ただ、私の部屋が真ん中だったので、兄ふたりは、私の部屋を通らなくては入れませんでした。やっぱり三男なので、そこはしようがないですね。

じゃあ、チンチン出しているところを通られちゃったり?

それはありません(笑)。

お兄ちゃんから継承されるエロビデオがあったり?

それもなかったです(笑)。ただ、ウチは国道沿いにありまして、その隣がドライブイン、またその隣が粗大ゴミ処理置場になっていたんです。ですから全国のドライバーさんたちがドライブインに寄りがてら、要らないものを捨てていくんですね。そのなかにセクシーなブツなどが混じっているときは、「マジか!」って思いながら拾ってました(笑)。

中学生も楽しいですよね(笑)。そして、お隣がat the ドライブイン! 今どき珍しいですね!

はい、今でもあります。結構トラックが停まっているんですよ。

やっぱりご家族で、よく食べに行ったりとか?

食べには行かなくて、特別に出前をしてもらっていました(笑)。

お隣さんの特権ですね! なにが好きだったんですか?

ちゃんぽんです。私が好きな食べ物はちゃんぽんです。

とても美味しいちゃんぽんなのですか?

普通に美味しいちゃんぽんです。ちなみに水俣には、ちゃんぽん屋がたくさんあるんですよ。

そうなんですか。

はい。その昔、水俣は漁師町で、長崎から船に乗って取引をされる方が、一緒にちゃんぽんを持ってきたんです。

よく知っていますね!

…すいません、ウィキペディアに書いてありました。その後、水俣ちゃんぽんスタイルも確立し、独自に発展していったんです。

もしかして相当ちゃんぽんがお好きなんですか?

はい。私が1番好きな食べ物はちゃんぽんです。

もしかしてちゃんぽニストですか?

うーん、にわかですけど、本当に好きです。長崎まで食べに行きます。

わざわざ長崎まで? 水俣からどれくらいかかるんですか?

車ですと4時間、フェリーを使うと2時間ですね。

奥さんもちゃんポニストなのですか?

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はい、奥さんも好きです。ふたりで美味しいちゃんぽんを探しています。

私は、それほどでもないんですけど、丸山さんが考えるちゃんぽんの魅力を教えてください。

いいんですか?

いいですよ。

ちゃんぽんは、すべての栄養素が吸収できると思うんです。キャベツ、人参、もやし、コーン、たまねぎ、そして豚バラ、イカ、ゲソ、エビ、ちくわ、かまぼこ。

はい。

特別な場合はうずら卵。そして麺は炭水化物です。エネルギーの六角形図みたいなのにすると、すごいバランスになっているのではないでしょうか。美味しいだけではないのです。

東京でお気に入りのちゃんぽん屋は見つけましたか?

六本木にあった〈ふじ〉です。週イチぐらいで食べていましたが、閉店してしまいました。本当に好きでした。もし〈ふじ〉の関係者の方がこれを読んでいらっしゃるのなら、こちらでお礼がいいたいです。

いいですよ。

本当にありがとうございました。本当に美味しかったです。

吉田さんがバイトしていたリンガーハットはどうですか? やっぱり、ちゃんぽニストとしては、ちょっと違います?

いえ、リンガーハットも大好きです。リーズナブルですし、どこにでもありますから、いつでも気軽に食べられる。麺2玉まで金額も変わりません。リンガーフーズさんの企業努力には頭が上がりません。本当にお世話になっています。

こちらもお礼していいですよ。

いつも本当にありがとうございます(笑)。

すいません、恋の話をちゃんぽんにしちゃって。

いえ、私が悪かったんです。本当に申し訳ありません、喋りすぎました。

いえいえ、では高校に参りましょう! どちらの学校に?

熊本県立水俣高校です。

そこで、奥さまと出会ったんですね! いつですか?

高2の初夏です。

初夏って響き、めちゃくちゃいいですね!!

すいません(笑)。その初夏に、1年間アメリカ留学していた彼女が水俣高校に帰ってきたんです。でも高校に入学して、すぐに留学していたので、誰も彼女の存在を知らなかったんです。

おおー、なんかステキですね! 第一印象はどうでしたか?

可愛いというのもあったんですけど、日本人女性には存在しない〈なにか〉を感じました。

〈なにか〉とは?

…ボディーランゲージとか。

アハハ!

その身振り素振りにクラスもざわついていました。確か、授業中にガムも噛んでいましたね。もちろん、先生から注意されましたが、こっちは「すげえなぁ、アメリカ!」って。

はい、はい(笑)。

物が落ちたときにも「Oh! Shit !!」とか。こっちは「ウォー!!」ですよ。惹かれるものがありました。あくまでもイメージですが(笑)。

でも奥さまも留学していたのはたった1年ですよね?

はい(笑)。そんなアメリカナイズされたところにも惹かれたんです(笑)。

運命の出会いですね!

ええ、まぁ、はい(笑)。ただですね、付き合ってから知ったんですけど、それ以前にも会っていたんです。

と、いいますと?

彼女の家に遊びに行ったとき、地元で開催されている〈ふくろ甘夏元旦マラソン〉という大会の写真が飾ってあったんです。奥さんの走っている姿なんですけど、その後ろにピンボケで私が映っていまして。「あれ、これ俺じゃね?」って。

ええっ! なんか怖い!!

で、確かにあのとき、「今、可愛い女の子を抜いた」って思いながら、私も走っていた記憶を思い出したんです。

すごい!! 完全に運命じゃないですか!

なんか不思議でしたね(笑)。

どんなデートをしていたんですか?

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学校から一緒に帰ったり、自転車で市内をクルクル回ったり。なぜか、私が豆乳にハマって、お互い違う味を買って試したりしていました。

おしゃれタウンの熊本に遊びに行ったりは?

あまり行かなかったですね。

(カメラマン:宮本さん)私と会うことはなかったんですね。

すいません。

3分割のお部屋に奥さまを呼んだりは?

その頃は、長男が出ていたので、2分割です(笑)。そうですね、次男がいないときを見計らって…はい、そうです(笑)。恥ずかしいですね。

そして大学入学。おふたりとも同じ大学に行ったのですか?

いえ、彼女は熊本の大学でしたが、私は、岡山にある吉備国際大学というところに行きました。

あら、もうそこから遠距離だったんですね。

はい。

どうして、吉備国際大学を選んだのですか?

ゆくゆくは学芸員になりたいと思っていたんです。

博物館とか、美術館で働く人?

はい。そうなるためには国家資格が必要でして、吉備国際大学には、その学部があり、そして修復学も学べるんです。

修復学って、絵を直すヤツですか?

はい。

カッケー!! なんて名前の学部なんですか?

文化財学部・文化財修復国際協力学科っていいます。

どうして、その道を選んだのですか?

元々現代アートとか音楽が好きだったんです。美術館巡りとかもしていまして、あの場所の雰囲気とか、匂いとかも好きでした(笑)。それで、どうすれば携われるか調べていたら、村上龍の『13歳のハローワーク』で、学芸員の存在を知り、「これだ!」って気持ちになったんです。

大学では、具体的にどんな勉強をするのですか?

西洋画と東洋画にわかれていまして、私は東洋を選んだのですが、いわゆる日本の掛け軸とか欄間を修復する勉強です。刷毛を持って和紙をパシャパシャしたり、絵についているゴミを取ったり、そんな地道な作業を学ぶんです。

修復練習用の絵とかがあるんですか?

いや、それが無いんです。全部本物で。

怖っ!! 失敗できないじゃないですか!

そうなんです。怖いんです。ただ、ゼミの先生がメインで修復されるので、学生はそれをサポートするようになっています。

破れた絵とかも直すんですよね?

はい。それも繋げます。ただ、修復っていうのは、完全に元通りにするのではなく、間を持たせるというか、次の時代に残すための補強というものの方が大半を占めているんです。完全にピカピカにする場合もありますが、どちらかというと「そろそろメンテナンスの時期だな」って、取り掛かる作業の方がメインになるんです。

修復を重ねれば重ねるほど、作品の価値は下がってしまうのですか?

いえ、よっぽどのことがない限り、価値は下がらないです。

へぇー、知らなかったです! カッコイイなあ!! でも遠距離でしょ? 大学時代、孝弘さん、おイタしちゃったんじゃないですか?

いえ、そこは、マジ本当になかったです。大学の友人に訊いてくださっても結構です(笑)。

えらいですねぇ!「Shit !! FxxK You !!」が怖かったのかな? じゃあなにをしていたんですか? お勉強ばかりですか?

軽音楽部に入って、バンドをやっていました。そこで世界がパーっと広がったというか。今も交流あるんですけど、あのときの友人たちに出会わなかったら、どうなっていたかわからないくらい楽しかったです。

どんなバンドをやっていたんですか?

なんていいますか、インストもので…

ポストロックですか?

そうです、そうです(笑)。ただ、なんか岡山って、ハードコア人気が高いんですね。これはなんなんだろうって、みんなで勉強していたら、まずFUGAZIに辿り着きまして。

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優等生ですね!!

で、TORTOISEとかを知りまして、そのあと決定的だったのがBATTLESの前身であるDON CABALLEROという…

ドンキャバ(笑)!!

はい、そうです!「ドンキャバやるしかねぇ!」って、そんなのやったり、シューゲイザーっぽいのやったり、そうそう、あとはHELMETですね!! やばいっす、もう本当にやばいっす!!

私たちの世代と変わらないじゃないですか(笑)。

はい、ディグっておりました(笑)。

大学生活も最高でしたね(笑)。じゃあ、卒業して、みんなと離れるのは寂しかったですか?

はい。みんな、散り散りになってしまったので、それが1番キツかったですね。

卒業後はどうしようと考えていたんですか?

とりあえず、熊本に帰ろうとは思っていました。地元で学芸員の仕事を探そうと。実際探したんですけど、なかなか採用枠がなかったんですね。ただ就職はしようと考えていたので、少なくとも美術とか紙に近い印刷関係はどうかと思い、現在の会社を受けて、採用をいただきました。

たっぷり彼女とも会えますしね!

いえ、彼女は北九州の会社に就職したんですね。ですから、また遠距離になりまして。

あらー残念。

そして私も東京に転勤となり…

別れて、またくっついて、ちゃんぽんを食べながら今に至る、と。

はい(笑)。

もうすぐ熊本に戻られますが、東京生活はいかがでしたか?

本当に最高でした! でも、それまではあまり東京に対する気持ちはなかったんです。行ったこともありませんでしたし。ただ就職したあと、たまたま熊本でホテルニュートーキョーさんのライブを観たんですね。もうビックリしました。「ああー、東京の人、やばい」って。

それはホテルニュートーキョーのトーキョー? それとも東京から来たバンドってこと?

両方というか、〈東京のバンド、ホテルニュートーキョー〉がやばいって感じです。

はい(笑)。

それで、東京への意識がドーンと増していったんです。「東京、行ってみたいな」と思うようにもなりました。そしたら、会社の方から「東京支社、人が足りなくなったから、誰か行くかー?」と。

すげえタイミングですね!

「はい、はい、はい、私行きます!!」って(笑)。それで初東京です。やっぱりすごかったですね。都会っていうのは、こういうものかと。熊本でもドキドキしていたのに(笑)。

ホームシックにはなりませんでしたか?

まったくなりませんでした。東京は楽しすぎて、楽しすぎて、気づいたら今、ってぐらいです。

どんなことをして遊んでいたんですか?

東京の各エリアを確認していました。

どういうことですか(笑)?

今日は新宿、次は池袋、次は中目黒とか決めて、その街の独特の文化、そして空気を五感で感じていました。

いいですねぇ(笑)!

大学の友達にも「東京やべーぞ。オマエら1回来い」って、ゴールデンウィークに何人かやって来て、「うわー、東京やべー!」みたいなのを繰り返していました。本当に楽しい思いばかりです。いやあ、本当に楽しかった。東京、マジやばいっすね!!

なんか、ありがとうございます(笑)。でもそんな東京生活もあと少しですが、現在のお気持ちはいかがですか?

正直、寂しいというのもありますし、東京で出会った方々にも申し訳ないと思っています。クライアントさんなんですけど、みなさん良くしてくださったんですね。何回も助けていただきましたし。ですから、もうちょっと恩返ししなければいけないという気持ちもあります。

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はい。

でも、わがままを許していただいたので、新しい生活に向けて頑張ろうと思っていますし、今は、これからの期待の方が大きいです。

ホント、孝弘さんは前向きでビシッとされていますね!

いえ、本当にまだまだなんです(笑)。

帰ったら、ちゃんぽんも食べられるし。

はい(笑)。あと最近はキャンプにハマっているので、奥さんとたくさんいきたいですね。

キャンプでちゃんぽんつくりましょうよ! しつこいですか?

いえ、そんなことありません(笑)。

では将来の夢を教えてください。スーパーちゃんぽニストになるとか。

やりたいことが夢かなって思うんですけど、やりたいことはたくさんあります。

いっちゃってください!

バンジージャンプして、

そういうヤツ?

オーロラを見に行って、

はい(笑)。

あとは子どもが生まれて、成人したら、奥さんともう1回クロアチアに行きたいです。新婚旅行でいったんですけど、もう本当に最高でした!

奥さまも喜びますね!

あとは、そうですねぇー…

本当にたくさんありますね!

キャンプを死ぬほどしたいです。あとは大学や地元の友達とよくいってるんですけど、熊本で無料フェスとかできたら最高ですね。〈トヨタロックフェスティバル〉みたいなヤツです。東京に負けないようように(笑)。

夢がモリモリですね! 今日は本当にありがとうございました!

こちらこそありがとうございました!!

(カメラマン:宮本さん)最後にひとこと、いいですか?

はい!!

(カメラマン:宮本さん)私は、ちゃんぽんよりも太平燕の方が好きです。

うわぁ、そっちでしたか…。

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