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サルからサルへ脳移植。人間に応用されつつある手術の歩みを元第一人者が語る

元神経外科医で、脳移植手術の第一人者であった、ロバート・J・ホワイト博士のインタビュー。自宅と博士行きつけのマクドナルドで、これまでの脳移植手術の歩みを語った。

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臓器移植手術が行われるようになって久しい。しかし脳の移植手術だけは、他の臓器と異なり常に議論の的となる。 元神経外科医のロバート・J・ホワイト博士は、現役時代に動物実験で、脳の移植手術を試みた。最初はイヌの脳の摘出に成功。そして1970年には、サルの脳移植手術を行い、Aのサルの脳を、Bのサルの肉体に移植させることに成功した。Aの頭とBの体をカテーテルでつなげ、血管を縫合し、脊柱と脊髄をつなげたのである。

博士の動物実験に対し批判もあったが「人間に応用できなければ意味がない」と語るように、人間の医療のための研究だった。ホワイト博士は、動物を用いて脳移植手術を研究した理由について「四肢マヒの患者を救いたかった」と話している。

医療の進歩は、哲学や宗教も巻き込むことになる。2001年には、バチカンが人間に有益な移植手術を認めたが、脳移植に対する議論は尽きない。それは、脳が人間を司っている器官だからに他ならない。

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